翌日は早朝から、フランクランド諸島のコーラルケイへ行くツアーに参加する。前述のようにアウターリーフ行きがどこも空いていなかったためだが、実は、このツアーは15年前に私たちがグレートバリアリーフで初めてシュノーケリングを体験して感動した時の、そのツアーだった。もう二度と行くことはないと思っていたあの小さな島へ、これまた偶然にも15年ぶりに行くことになる。
2時間弱のクルージングでノーマンビー島に到着。特徴ある島の姿形を見て、やっと15年前の記憶がよみがえった。
天気は絶好。これが海かと疑うほど、全く波がない。
2枚の写真を見比べると、確実に木が茂ったのが分かる。
15年前と見比べると、確実にハラが出たのが分かる。
ちなみに、私の「右肩下がり」は若い頃バドミントンをやっていたせい。
日本人ガイドの案内で島内を40分ほど歩くと、磯で様々な生き物が見つかる。
これはシャコ貝のベビー。このサイズでも岩のようにずっしり重い。シュノーケリングをすると1mもあるようなシャコ貝が見つかるが、一体どれほどの重さがあるのか想像もつかない。
これがナマコと言われてもピンと来ない。表面はザラっとした手触りで、堅い感じ。シュノーケリングでは浅い海の底の、砂地のところに多く観られた。
この写真で分かるように、浜辺には波で打ち上げられたサンゴの骨などが累々と堆積している。コーラルケイ(珊瑚島)とは、潮流の影響で形成されたこのような珊瑚の堆積物が元となり、その上に海鳥が運んだ植物の種子が糞の中から発芽し、植物が枯れて堆積してやがて土になり、そうした永年の自然の営みにより形づくられた島だ。
林内に入るとこいつが沢山いた。翌日渡ったグリーン島でも夜間灯火におびただしい数が飛来していたし、以前ケアンズから渡ったフィッツロイ島でも多く観られた。
ところで、「永遠の昆虫少年」などと自称しておきながら、実は何を隠そう蝶以外の昆虫は全然詳しくない。こいつはコフキコガネかもしくはヒゲコガネの一種と思うが違っていたらゴメンナサイ。
島には桟橋がないため、乗客をボートでピストン輸送する。
また来ることは、今度こそもうないだろう。
こうして見ると、波はないがうねりのようなものが少しあるのが分かる。横付けしているのは半潜水艇。
河口から川を小1時間さかのぼったところに船着場がある。この場所で、朝、オオルリアゲハ Papilio ulysses を目撃している。
現地では「この蝶を見ると幸せになれる」とかで、一般にもかなり馴染みがあるらしく、土産物屋にも “Ulysses Butterfly” のロゴ入りグッズがいっぱい置いてあった。